トラウマとは?
あがり症にもいろいろな症状がありますが、その原因が分かれば対処ができるというものです。
その原因の一つにトラウマというものがあります。
トラウマとは、外的内的要因による衝撃的な肉体的、精神的な衝撃を受けた事で、長い間それにとらわれてしまう状態を指します。
例えば、小さい頃に小学校の授業で答えられずに恥ずかしい思いをした、また人前で大失敗をしてしまったなど、そのような苦い経験がトラウマとなり苦手意識をさらに深めてしまうというのです。
トラウマは、人前に立っただけ、会議室や面接会場に入っただけでその症状が顕著に現れます。
しかしよく考えてみると、実際に誰かにぶつかったなどの身体的ダメージはないですよね?
身体的なダメージがないのに、心拍数が上がったり、戦闘モードに入るということは冷静に考えると不思議なものです。
「これから人前に出る、心拍数を上げよう」と思っているわけではなく、まったくの無意識のうちに緊張をしているという点がポイントです。
それが、無意識のうちに精神的なストレスとなり、失敗の記憶をフラッシュバックさせているのです。
トラウマとあがり症
トラウマがどういう物か理解できたでしょうか?
こうしてトラウマとあがり症の関係を考えてみると、トラウマによってあがり症が引き起こされるとも言えますし、あがり症によってトラウマが引き出されるという構図が見えてきます。
すなわち、トラウマとあがり症は紐づけられ連動して症状が起こると考えることができます。
トラウマは、自分の意志とは関係なく条件反射的に思い出してしまうものであるため、落ち着こうとしても症状が起こります。
トラウマ根が深ければ深いほど、あがり症の治療も根気がいるということになります。
あがり症と認知行動療法
認知行動療法とは、心療内科などで広く使われる療法で、聞いたことがある方も多いかもしれません。
別名、暴露療法などとも呼ばれます。
恐怖、不安などの症状を訴える患者に、をあえて徹底的にそのトラウマを思い出させるという治療法です。
これには、医師の治療のもと、段階を踏んで徐々につらい記憶の克服へと導くことが重要なため、個人では行わないようにしましょう。
この認知行動療法によって、あがり症を引き起こしているトラウマと向き合い、徐々にそれを受け入れあがり症の症状を軽減できる場合があります。
この認知行動療法については、他のページで詳しく紹介していますので、ご覧ください。