嘔吐恐怖症が起こるタイミング
パニック発作の症状の一つでもある嘔吐恐怖症。
厄介なのは、「吐くことが死ぬほど怖いのに、吐き気が起こってしまう」という点です。
しかも、その吐き気は、どこからともなく忍び寄り、「気持ち悪い」ということに脳が支配されてしまい、どうしようもなくなってしまうのです。
そうなると、あとは動機から始まり、のどが詰まって苦しくなってきたり、冷や汗が出てきたり。
あの嫌な症状たちに襲われてしまいます。
そんな嘔吐恐怖症に対して実際に有効だと考えられる方法の一つ、意識を他の事に集中させる方法をご紹介します。
この方法は、実際に嘔吐恐怖症の私には有効だった方法で、安定剤などの薬物などにも頼ることなく、あの嫌な吐き気をスゥっと治めることができます。
嘔吐恐怖症の吐き気を抑える方法
まず、思い出してみてください。(あまり思い出したくないかもしれませんが・・・)
嘔吐恐怖が起こるタイミングっていつも似ていませんか?
その一つは、ズバリ「自由が利かない、逃げ場がない場所」。
これはパニック発作も同様で、そのような場所や状況ほど、症状が起こりやすくなってしまいます。
そして、アレがやってきます。
「なんだか気持ち悪い・・・」
「吐き気がくるかも・・・」
「どうしよう、吐いちゃうかも・・・」
「絶対吐きたくない、でも気持ち悪い」
まず、この時にあなたの脳の中で、「気持ち悪い」、「吐くことが怖い」という意識だけが支配してしまっている状況です。
この時は、どうしようもなく怖かったりパニックに陥っているため、簡単に冷静にはなれません。
しかし、その吐き気は24時間ずっと起こっていますか?
吐き気が起こっても、何かの拍子で治まった後に、「気持ち悪い」ということなどあまり考えていませんよね?
そこで、視点を変えて考えてみると、その支配されている「恐怖」以外の事で脳の意識を他に散らしてしまえば、「気持ち悪い」という意識が和らぐのではないでしょうか?
そして、実際に私が試してみたことは、スマホのパズルゲームです。
ゲームでなくても、ハンドスピナーでもパッと集中できるものなら何でもいいのです。
個人的には、いつも持ち歩いているものとして、スマホのパズルゲームをお勧めします。
無料のものでもたくさんダウンロードできますし、スマホを手放していることはあまりありませんよね?
この方法で、パズルゲームに集中していると、少しずつ気持ち悪い事を忘れていきます。
その他、一度に色々なことをしてみるのも効果的です。
例えば、カバンの中を探りながらスマホで調べ物をしたり、歌を歌いながら通行人のあだ名をつけたり。
意識が「吐き気に集中しなければ何でもよいのです」。
私は、この方法を「意識分散法」と名付けました。
あなたなりの意識を散らす方法を見つけてみてください。
それが見つけられれば、次に嘔吐恐が起こっても、「この方法で治まる」という逃げ場が出来上がります。
もちろん、いきなり100パーセントの吐き気が消えることなどありませんが、80パーセント、50パーセントにまで下がれば、だいぶ治まるはずです。
最初はうまくいかないかもしれないので、頓服を予備として携帯して、吐き気が起こったときに、意識を他へやることを試してみてください。
同じ苦しみを知っているものとして、あなたの嘔吐恐怖症が少しでも緩和されることを願っています。